投稿日: 2014年4月7日   対象: 未分類

春の雑草~オオイヌノフグリの受粉~

オオイヌノフグリ(ゴマノハグサ科)は、日当たりの良い道ばたなどで3月上旬からコバルトブルーの花を咲かせます。花は晴れた日の日中に開きますが、日がかげると閉じてしまいます。

オオイヌノフグリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花には4枚の花びらがありますが、付け根の方でお互いにくっついているので合弁花類に属します。名前は「大きな犬のフグリ(陰嚢)」で、実の形にちなんでつけられています。ふつう、多くの種類の花には雄しべが数本以上ついていて、たくさんの花粉をつくることができます。花粉は吸蜜に訪れた昆虫によって運ばれ、他の株の雌しべと受粉(他家受粉)し種子ができます。 しかし、オオイヌノフグリの花には、雌しべが1本、雄しべは2本と少なく、どちらかというと他家受粉に向いていません。

オオイヌノフグリ花

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オオイヌノフグリも基本的には他家受粉・他家受精なのですが、同じ花の中でも受粉・受精・結実し種子をつくることができます。明治時代に帰化した植物でありながら日本中どこでも普通に見られるのは、このような繁殖力の強さが一因なのかもしれません。